03ー1_訪問管理栄養士

2022.04.12

~管理栄養士とWOCの連携について~月刊*ファミクリWOCかわら版4月号_vol.18

WOC(ウォック)とは、褥瘡をはじめあらゆる創傷とストーマ、失禁分野について専門性の高い看護を実践できる看護師の通称です

2022年4月(Vol.18)

新年度が始まりました🌸今回は、当院の管理栄養士、青山祐子さんの登場です!
青山さんとは在宅の褥瘡保有患者さんの情報を共有し、少しでも改善するように日々検討しています。

1.在宅患者訪問褥瘡管理指導をおこなった結果

当院では2021年4月より『在宅患者訪問褥瘡管理指導』を行っています。
(詳細はこちらのブログもどうぞ→ 在宅患者訪問褥瘡管理指導を始めます

d2( 真皮までの損傷 )以上の褥瘡がある方を対象に医師、管理栄養士、WOCがチームを組んで褥瘡対策に取り組むものです。今回は1年間の取り組み状況、実際の指導内容の紹介をしたいと思います。
 この1年間で在宅患者訪問褥瘡管理指導を行った方は7名でした。
褥瘡がある方は、元々の病状が深刻な方や栄養状態が悪い方も多いため、全員が治るというわけではありませんが、改善に向かった方、治癒した方は3名いました。
カンファレンスは2〜3ヶ月に1回行います。その間にも毎月、医師・認定看護師・管理栄養士がそれぞれ訪問指導を行っています。褥瘡のケアはご家族だけでは不安なことや分からないことが多いと思います。いろいろな専門職に相談しやすい状況になるため、患者様・ご家族様の安心にもつながるものと思っています。

以下に実際のカンファレンスの場面を紹介します。
医師と管理栄養士、WOCの意見をまとめた指導内容を患者様やご家族、関係職種へ提示しています。

2.カンファレンス、指導内容例

【研修案内】 4月20 日(水)19:00 ~20:00     
QRコードからお申込みをどうぞ →

マルホ㈱主催 第3回WOCナースによる在宅皮膚疾患WEBセミナー
 「スキントラブルのリスクが高い高齢者の皮膚の特徴とスキンケア」
陽だまり訪問看護ステーション 大泉サテライト 皮膚・排泄ケア認定看護師 永治雄太先生

お問い合わせやご相談など、お気軽に下記のLINEから頂けると幸いです !(^^)!

お写真によるWOC相談も承ります!!「友だち追加」QRコードから読取をお願いします。

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ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
野口祥子(のぐちやすこ)
皮膚・排泄ケア認定看護師
mail:y.noguchi@twinheartmedical.com

2021.06.10

褥瘡の栄養管理

ファミリークリニック 管理栄養士青山です。
3月に在宅患者訪問褥瘡管理指導を開始しますとご案内して以降、何名かの患者様に対してカンファレンスや訪問指導を行いました。今回は、改めて褥瘡改善のための栄養管理についてご紹介します。

1.十分なエネルギーを補給する
褥瘡を治すためにはたくさんのエネルギーが必要になります。
褥瘡の大きさや深さなどにもよりますが、褥瘡があるというだけで通常の1.3〜1.5倍のエネルギー量が必要になります。大盛りご飯は食べられないという少食の方は栄養補助食品などが中心となってもエネルギーの高い物を選んで取り入れましょう。また、効率よくエネルギーを増やすためには油脂類も適度に取り入れていくことが大切です。
 
2.蛋白質の多い食品を積極的にとる
エネルギーが十分とれていたら、今度は傷を治していくために蛋白質が必要になります。食欲があれば肉や魚、卵や大豆製品など主菜を増やしていただくことが一番効果的です。量がとれない方や嚥下機能が低下している方は豆腐や卵豆腐、茶碗蒸し、プリンやゼリー、ヨーグルト等、蛋白質豊富で食べやすい食品がおすすめです。

3.ビタミンや微量元素も重要です
傷を治す、皮膚を作っていくためには、ビタミン類や鉄や亜鉛などの微量元素も重要です。エネルギーや蛋白質があってもこれらのビタミンや微量元素がないとうまく代謝がすすまず、傷の治りも遅くなってしまいます。野菜や果物、海藻類などをたくさん食べることが大切ですが、量がとれない方はヨーグルトなど鉄分強化されている商品を選んだり、ビタミン類が強化されている野菜ジュースなどを選ぶことで効率よく取り入れることができます。

栄養指導では、上記3点について、対象となる方の嚥下状態や食事量に合わせて必要な栄養を摂るための方法を提案させていただきます。また、必要に応じて医師に栄養剤の処方を提案したり、褥瘡改善に必要な栄養素がとれる栄養補助食品の紹介も行っています。


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2021.05.12

糖尿病性腎症重症化予防プログラム 

ファミリークリニック 管理栄養士の青山です。
糖尿病食の食事療法については以前のブログでご紹介しましたが、今回は糖尿病性腎症についてのお話です。

糖尿病性腎症とは、糖尿病の合併症の一つです。
腎臓の機能の状態により5段階に分類され、それぞれの状態に合わせて食事療法も変わっていきます。1日〇〇kcalという同じ食事を続けるのではなく、その時々の状態に合わせて食事を変えていかなければいけません。
糖尿病性腎症の食事療法について、簡単に紹介します。

【 糖尿病性腎症の食事療法 】
1.まずは血糖管理が基本。
 糖尿病の食事療法の基本的な部分は変わらず注意が必要です。主食・主菜・副菜を揃えてたべたり、間食をしない、規則正しく食事をとることは継続していく必要があります。

2.腎機能に応じて塩分や蛋白質、カリウムなどの制限を行う。
 ①塩分制限が必要になった場合
  塩分は1日6g未満が目標で、汁物や麺類、加工食品などを控える必要がでてきます。
 ②蛋白質制限が必要になった場合
  蛋白質の多い肉や魚などの主菜や牛乳などの乳製品の量は調整が必要です。また、ごは
  んやパンなどの主食にも蛋白質は含まれるため、食事全体の蛋白質量を考慮する必要  があります。
 ③カリウムの制限が必要となった場合
  カリウムは生野菜や生果物、豆類などに多く含まれます。調理法や食品選びを工夫する
  必要があります。

3.指示エネルギー量が変化する。
 2で紹介したように制限が増えてきますが、主食や主菜を減らすだけでは摂取するエネル
 ギー量が減ってしまいます。しかし、腎臓の機能を保つためには糖尿病食の時に制限して
 いた状況とは異なり、エネルギーを付加していく必要も出てきます。その場合にはどれく
 らい、どのような食品で増やすかを考える必要があります。蛋白質で増やせない分、糖質
 や脂質でカロリーアップを行うことが多いです。

※おおまかにいうと上記のような食事療法となりますが、腎臓の機能に合わせて血糖を整える食事から腎臓を守る食事に切り替わっていく過渡期の食事のため、そのときそのときで注意事項が変わってきます。糖尿病と診断されたときのままの食事を続けいることも、自己判断で極端な制限を行うこともおすすめできません。腎機能に合わせた食事療法を栄養士と一緒に行っていきましょう。

今回、大田区の糖尿病性腎症重症化予防プログラムに参加することとなりました。ご自宅に書類が届いている方は主治医にご相談のうえご参加ください。半年間、定期的に保健指導を受けることができます。腎機能の悪化を予防し、厳しい食事や生活の制限を行わなくて済むようにしてみませんか?

2021.03.30

在宅患者訪問褥瘡管理指導を始めます

ファミリークリニック 管理栄養士青山です。
今回は、当院で新たに開始した取組みの『在宅患者訪問褥瘡管理指導』についてご紹介します。

褥瘡(床ずれ)の治療は、軟膏での治療や外科的治療などに加え、日々の傷のケアや体圧分散、栄養管理など様々な要素を組み合わせて行う必要があります。

当院には総合診療科の医師、皮膚科の医師、管理栄養士に加え皮膚・排泄ケア認定看護師と呼ばれる褥瘡の認定看護師が在籍しています。

重点的な褥瘡管理が必要な患者様を対象に、医師・看護師・管理栄養士がチームを組んで褥瘡管理に関する計画的な指導を行っていく体制を整えました。そこで、今月から『在宅患者訪問褥瘡管理指導』を開始することとなりました。

在宅患者訪問褥瘡管理指導とは
①医師、看護師、管理栄養士が約3ヶ月に1度患者宅に集まって
 褥瘡の治療計画の立案や見直しを行います。各カンファレンス日に
 在宅患者訪問褥瘡管理指導料750点を算定します。
②医師、看護師、管理栄養士がそれぞれ月1回以上患者宅を訪問し、
 治療やケア、栄養管理に関する指導を行います。診療や訪問指導ごと
 に医療・介護保険の料金がかかります。

6ヶ月間集中的にチームで介入していきます。
カンファレンス以外に実際に認定看護師や管理栄養士がどのようなことを行うのかイメージしづらいと思いますが、下記のような内容について訪問指導を行います。

当院には医師、褥瘡の認定看護師、管理栄養士が揃っているため、スムーズな情報共有を行うことができます。
また、褥瘡の認定看護師が在籍していますので、地域の訪問看護師さんとの情報共有も密に行っていく予定です。

在宅でも総合病院の褥瘡チーム同樣の褥瘡管理を目指して取り組んでいきますので、褥瘡(床ずれ)の治療にお悩みの方はぜひ当院へご相談ください。

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2021.03.02

🍙糖尿病の食事療法の基本🍙

ファミリークリニック 管理栄養士の青山です。

糖尿病食というと『食事制限』というイメージがあるかもしれませんが、食べる量やタイミング、組み合わせ次第でいろいろなものを食べることができます。

今回は、糖尿病の食事療法の基本についてのお話です。

1.食事は抜かない!規則正しく3食たべる。
 
食事の回数や食事時間が日々違う場合、血糖の変動が大きくなります。
いつもだいたい決まった時間に食べることが大切です。また、1日分の栄養を一度にとることも血糖の急上昇に繋がります。朝昼夕3回に分けて、同じくらいの量を食べるようにしましょう。間食も血糖の上昇につながるので、少量の果物やおやつは食後のデザート程度にしましょう。

2.食事は主食・主菜・副菜そろえてバランスよく

毎食1汁3菜用意するのはとても大変ですよね。
1つの料理でも上記3つの中から1種類ずつ入れるように意識してみましょう。
例)納豆ご飯 → 納豆ご飯+ほうれん草のおひ浸しなどの野菜料理1品
  牛丼 → 牛丼+サラダ または ねぎだく
  かけそば → 鶏肉や白菜などの野菜も入れた具だくさん蕎麦
  ジャムパン → サンドイッチ(ハム野菜サンド)

3.糖質の量には注意

様々な食品のうち、糖質の多い食品が多くなると血糖の上昇にもつながります。
主食(ご飯、パン、麺類)だけでなく果物、芋類、飲み物にも注意が必要です。
おかずに芋類が入る場合や、食事で果物を食べる場合には、主食を控えめにして調整しましょう。また、果物の入ったジュースや甘いコーヒー、スポーツドリンクなどにも注意が必要です。今は0カロリーや無糖の商品も増えていますので、そういった商品を選ぶようにしましょう。

4.腹八分目!ご自身に合った食事量を意識しましょう。

1人ひとりにとって適切な量というものもあります。先生からの指示エネルギー量をもう1度確認してみましょう。エネルギー量の目安は、 標準体重{身長(m)×身長(m)×22}×25〜30kcal です。
 ※活動量が少ない方や体重が増えてきている方は標準体重×25がお勧めです。

糖尿病の方に限らず、健康な方であっても上記4つの項目を意識することで生活習慣病の予防に繋がります。糖尿病食は健康食。頭の片隅に置いて、毎日でなくても日々少しずつ気をつけていきましょう。個別の食事療法については医師や管理栄養士にご相談ください。

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2021.01.29

👹栄養”豆”知識〜節分行事食〜👹

ファミリークリニック管理栄養士の青山です。
もうすぐ節分ということで、直前ですが節分で食べられる料理についてご紹介します。

◯豆
 豆まきの豆を食べるのは、福を取り込んで1年健康に過ごせるようにとの願いが込められています。炒った大豆が一般的ですが、落花生を使う地域もあります。

◯恵方巻
 元々は関西ではじまり、コンビニやスーパーで広く販売されるようになったことで、とても有名になりました。七福にちなんで7種の具をいれるようです。

◯イワシ
 鬼はイワシと柊が苦手とされていて、節分には柊に焼いたいわしの頭を刺した「焼嗅(やいかがし)」を玄関先に飾る風習があります。これは、鬼(災い)が入ってこないようにするおまじないです。これにちなんで、いわし料理を食べる風習もあります。塩焼きや蒲焼き、丸干しを焼いたりしてもおいしいですね。

◯けんちん汁
 主に関東地方の寒い冬の行事に食べるけんちん汁。野菜をごま油で炒めて、出汁で煮込んだ料理です。建長寺(けんちょうじ)というお寺の精進料理が由来とも言われていますます。縁起物というよりも寒い時期に身体を温めるために食べられていたようです。こんにゃくは身体の中をきれいにするという意味で大晦日や節分に食べられる食品なので、けんちん汁に入れると効果UPですね。

◯節分そば
 節分は旧暦の大晦日に当たる日です。大晦日に年越しそばを食べるように節分にもそばを食べる習慣があります。厄を断ち切る、健康祈願、運気向上などの願いが込められているようです。

【 食べやすくするポイント 】
行事食はご自宅で過ごす高齢の方にも楽しんで頂きたいものですが、恵方巻にかぶりついたりするのは正月の餅同樣、噛んだり飲み込んだりする力の弱い方には難易度が高い料理です。そこで節分の行事食を少し食べやすくするポイントを合わせてご紹介します。

◯豆
 炒った大豆は固く、噛む力が弱い方はそのまま飲み込んで窒息してしまう危険もあります。煮豆やゆで落花生、たまごボーロなどで代用してもいいのではないでしょうか。

◯恵方巻
 海苔巻1本そのまま食べるのではなく、普通の太巻き寿司のように食べやすい大きさにカットして食べるのもおすすめです。また、板海苔で巻くのではなく、刻み海苔や青のりをまぶして海苔巻のような見た目にしてもらったり、中に巻く具材も刻んだものを並べて巻くをいうのもオススメです。

◯イワシ料理
 イワシは骨も多く、調理法によってはぱさついて食べにくくなってしまいます。そのため、イワシはつみれにして食べていただくことをオススメします。

◯けんちん汁や蕎麦
 水分でムセてしまう方は、けんちん汁や蕎麦はムセ(誤嚥)に注意です。片栗粉やとろみ剤でつゆにとろみをつけると良いでしょう。麺は1/2や1/3サイズに短めにすると勢いよく吸い込まずに済みます。また、けんちん汁は野菜やこんにゃくなど食物繊維をたくさんとることができますが、噛む力や飲み込む力が弱い方は、ごぼうやこんにゃくは避け、大根・人参・玉ねぎ・豆腐など食べやすい具材だけ盛り付けるようにしましょう。

全く同じものでなくても、行事食の雰囲気を楽しんで頂くことも大切です。食べやすくする一工夫をして、ご家族皆さんで季節の食事を楽しんでいただけたらと思います。

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2020.12.24

🍙 減塩のポイント 🍙

ファミリークリニック 管理栄養士の青山です。
寒くなってきましたね。この時期は鍋やおでん、スープなど温かいものが食べたくなる季節です。この時期は意外と塩分が多くなりがちなので、今回は減塩のポイントについてお話します。

塩分ってどれくらい食べればいいの?
今年、日本人の食事摂取基準2020が発表され、そのなかの塩分の目標量は男性7.5g、女性6.5gです。高血圧や心臓・腎臓の疾患がある方は6g未満とされています。
WHO(世界保健機関)は5g未満を推奨しています。

では、日本人が普通の食事をすると、どれくらい塩を食べているのでしょうか?
実は・・・平均10g程とってしまっています。
日本人の食生活は、昔よりは減ってきてはいるものの、塩分をとりすぎる傾向にあります。

塩分を過剰にとることで動脈硬化をすすめ、高血圧や心臓病、脳血管疾患など様々な病気の原因になってしまいます。そういった病気の予防、悪化の予防のために、日頃から減塩を意識してみましょう。

特に冬場はおでんや鍋料理などで加工品が増えたり、温かいものが欲しくなるのでスープや麺類も増えがちです。
また、正月料理は日持ちするよう塩や醤油をたくさん使うため、少量でもたくさんの塩分をとってしまいやすい料理が多くなっています。
食べてはいけないという訳ではなく、食べる頻度や量に注意しながら食事を楽しみましょう。

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2020.11.16

🍙訪問栄養指導紹介🍙

ファミリークリニック管理栄養士の青山です。
在宅領域にいる管理栄養士はまだまだ少ないため、どのような活動をしているのか少しでも知っていただきたいと思い、今回は当院の栄養指導の際の持ち物や、どのように活動しているのかを簡単にご紹介します。

●移動手段
 主に自転車を利用しています。現状、当院の栄養指導の訪問エリアは大田区、品川区となっています。
(公共交通機関やシェアサイクルを利用する場合もあります)

●訪問バッグ
 栄養指導の際に使用する書類以外にも、必要に応じて指導時に使うパンフレットや器具、などを持ち歩いています。

〈 バッグの中身 〉
名札、ケータイ、パソコン、文房具、体重計、身体計測器具(メジャー、キャリパー)指導用パンフレット、宅配食パンフレット、栄養指導メモなど

●栄養指導にうかがうまで
 栄養指導は医師の指示のもと行われます。当院で訪問診療を行っている患者様のなかで医師から栄養指導の指示があり、ご本人またはご家族の同意が得られた場合に訪問させていただきます。栄養指導の算定対象となる疾患がある場合で、介護保険をお持ちの方は介護保険、お持ちでない方は医療保険で訪問することになります。介護保険をお持ちの方はケアマネージャーさんにも連絡をとり、栄養指導開始となります。

●実際の栄養指導では?
 これまでの治療経過や体重歴、食事の準備の方法や普段の食事内容をうかがいます。そして体重測定や身体計測、冷蔵庫の確認などを行う場合もあります。その後、食事の問題点や改善点についてお伝えします。
普段の食事状況をうかがい、問題点や改善点について指導を行うことが多いのですが、実際に調理を一緒に行う方もいらっしゃいます。よく買い物に行くお店などをうかがい、食品の選び方や、惣菜などの活用方法を具体的な商品例を挙げてお伝えすることもあります。
病院で受ける栄養指導と同じように基本的な食事療法についてもお話しますが、お家にうかがうからこそ、一人ひとりの生活に合わせた食事の提案を行うことができます。

体重が増えた(減った)、血糖値があがってきた、最近血圧が高いななど気になることがあれば、ぜひ栄養指導を受けてみるのはいかがでしょうか。

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2020.10.07

🍙栄養豆知識〜研修報告〜🍙

ファミリークリニック管理栄養士の青山です。
今回は『ダノン健康栄養フォーラム』に参加しました。

 今回は、世界の栄養課題と新しい食事スタイルの提案というテーマで日本食の良さや蛋白質、脂質の栄養についての講演がありました。
今回は糖質制限と日本食についてのお話を紹介します。

最近は糖質制限のダイエットが話題になっています。実践している方も多いのではないでしょうか。エネルギー源の大部分を占める糖質を制限するため、短期的には減量効果が得られやすい方法です。しかし、極端な糖質制限は偏った食事になるため、長期的に行うことは良いことばかりとはいえません。糖質は摂りすぎてもよくないですが、制限しすぎても死亡率が増加するという研究結果が出ています。糖質量は50〜55%が一番長寿になるそうです。また、糖質制限を続けたマウスの研究でも、見た目の老化に加え、病気の罹患率の増加、さらには寿命の短縮といった影響があったそうです。
糖質制限についてはまだ研究途中の段階で、どれくらい、どんな種類の糖質を摂ると良いか、また人種や生活環境による影響があるかなどはっきり分かっていない部分も多いのですが、一時的なダイエットではなく長期的に続けていくことのデメリットもあると考えられます。
私は今回の講演を聴いて、痩せられたとしても、同年代の人より老けてしまう方が怖いなと思ってしまいました。

それではどのような食事が良いのでしょうか?
講演ではいろいろな年代の日本食を調査して1970年代の和食が最も老化を遅くし、寿命も長くなったという研究の紹介もありました。
70年代の食事の特徴としては、魚・果物・野菜・海藻・大豆製品・発酵系調味料・緑茶など食材の種類が豊富で、揚げ物や炒めものより煮物料理が多いといった特徴があるそうです。いろいろな食品を組み合わせて食べること、そして主食や芋類も適度にとり、食事中のエネルギーの半分は糖質で摂ることが大事なのではないでしょうか。

毎食理想的な食事は難しい!何品も手作りする時間もない!
そんな方もできるところから少しずつやってみましょう。今はコンビニでも惣菜が買える時代です。最近海藻食べてないなと思ったら、ひじきの煮物やワカメの酢の物を夕食の1品に加えてみませんか?最近肉料理ばっかりだなと思ったら、煮魚や魚の水煮缶を取り入れてみましょう。

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2020.08.14

🍙 栄養の日 🍙

ファミリークリニック 管理栄養士の青山です。
今回は、『栄養の日』についてご紹介させていただきます。
8月4日は栄養の日でした。みなさまご存知でしょうか?
栄養士・管理栄養士でないとあまり意識しない日かもしれませんが、身体を作るのは日々の食事と水分です。夏休み時期でお子様たちも家で過ごすこの時期、そして、大人の方もお家時間が増えている今、栄養や衛生管理というものを意識するきっかけにしていただけらたと思います。

栄養の日
(公社)日本栄養士会では、2016年に『栄養の日(8月4日)』、『栄養週間(8月1日〜7日)』を制定しました。
日付は、一般の方にも親しみを持ってもらえるよう、8(エイト)と4(よん)の語呂合わせで『えいよう』の日となっているそうです。(笑)

栄養の日、栄養週間2020
今年は『栄養をたのしむ -「栄養のチカラ」で、感染症に負けない!-』を統一テーマに、オンラインで開催しています。
栄養週間もう終わってる!と思った方も大丈夫です。今年はオンライン開催ということで、今からでも動画やレシピなどをみることができます。

私達、栄養士・管理栄養士は食品の取り扱いや衛生管理について学び、日々の業務でそれらを実践しています。もちろん栄養士でなくても、みなさんが日々の生活の中で注意できるポイントがあります。例えば、とても基本的なことですが、手にはいろいろな細菌やウイルスが付着しています。その細菌やウイルスを食品につけないこと、口の中に入れないことが感染予防には大切で、そのために手洗いやマスクの着用、食器や器具、食品の洗浄を行います。生活の中に取り入れられる衛生管理のポイントも動画で紹介されています。基本が大事!今一度、ご自身の生活の振り返りをしてみてください。

また、栄養の日の特設サイトでは、栄養士・管理栄養士が考えたレシピも紹介されています。野菜がたくさん使われていることはもちろん、栄養価の高いレシピがたくさんあります。お家時間が長い今だからこそ、お家で身体に良い料理を食べて、暑い夏を乗り切りましょう。

気になった方はぜひ、『栄養の日』で検索してみてください。

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