03_在宅リハビリテーションセンター

2021.01.29

👹栄養”豆”知識〜節分行事食〜👹

ファミリークリニック管理栄養士の青山です。
もうすぐ節分ということで、直前ですが節分で食べられる料理についてご紹介します。

◯豆
 豆まきの豆を食べるのは、福を取り込んで1年健康に過ごせるようにとの願いが込められています。炒った大豆が一般的ですが、落花生を使う地域もあります。

◯恵方巻
 元々は関西ではじまり、コンビニやスーパーで広く販売されるようになったことで、とても有名になりました。七福にちなんで7種の具をいれるようです。

◯イワシ
 鬼はイワシと柊が苦手とされていて、節分には柊に焼いたいわしの頭を刺した「焼嗅(やいかがし)」を玄関先に飾る風習があります。これは、鬼(災い)が入ってこないようにするおまじないです。これにちなんで、いわし料理を食べる風習もあります。塩焼きや蒲焼き、丸干しを焼いたりしてもおいしいですね。

◯けんちん汁
 主に関東地方の寒い冬の行事に食べるけんちん汁。野菜をごま油で炒めて、出汁で煮込んだ料理です。建長寺(けんちょうじ)というお寺の精進料理が由来とも言われていますます。縁起物というよりも寒い時期に身体を温めるために食べられていたようです。こんにゃくは身体の中をきれいにするという意味で大晦日や節分に食べられる食品なので、けんちん汁に入れると効果UPですね。

◯節分そば
 節分は旧暦の大晦日に当たる日です。大晦日に年越しそばを食べるように節分にもそばを食べる習慣があります。厄を断ち切る、健康祈願、運気向上などの願いが込められているようです。

【 食べやすくするポイント 】
行事食はご自宅で過ごす高齢の方にも楽しんで頂きたいものですが、恵方巻にかぶりついたりするのは正月の餅同樣、噛んだり飲み込んだりする力の弱い方には難易度が高い料理です。そこで節分の行事食を少し食べやすくするポイントを合わせてご紹介します。

◯豆
 炒った大豆は固く、噛む力が弱い方はそのまま飲み込んで窒息してしまう危険もあります。煮豆やゆで落花生、たまごボーロなどで代用してもいいのではないでしょうか。

◯恵方巻
 海苔巻1本そのまま食べるのではなく、普通の太巻き寿司のように食べやすい大きさにカットして食べるのもおすすめです。また、板海苔で巻くのではなく、刻み海苔や青のりをまぶして海苔巻のような見た目にしてもらったり、中に巻く具材も刻んだものを並べて巻くをいうのもオススメです。

◯イワシ料理
 イワシは骨も多く、調理法によってはぱさついて食べにくくなってしまいます。そのため、イワシはつみれにして食べていただくことをオススメします。

◯けんちん汁や蕎麦
 水分でムセてしまう方は、けんちん汁や蕎麦はムセ(誤嚥)に注意です。片栗粉やとろみ剤でつゆにとろみをつけると良いでしょう。麺は1/2や1/3サイズに短めにすると勢いよく吸い込まずに済みます。また、けんちん汁は野菜やこんにゃくなど食物繊維をたくさんとることができますが、噛む力や飲み込む力が弱い方は、ごぼうやこんにゃくは避け、大根・人参・玉ねぎ・豆腐など食べやすい具材だけ盛り付けるようにしましょう。

全く同じものでなくても、行事食の雰囲気を楽しんで頂くことも大切です。食べやすくする一工夫をして、ご家族皆さんで季節の食事を楽しんでいただけたらと思います。

医療法人社団 双愛会
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