05_訪問看護

2021.03.16

【オンライン勉強会のお知らせ】在宅における褥瘡管理 〜訪問看護師と伴走するWOC同行訪問の実際〜4月16日(金)18:30

オンライン勉強会の開催がございますのでお知らせいたします。

今回は”クローバースマイル訪問看護ステーション” と”ファミリークリニック”の合同開催になります。
ぜひご参加ください。

在宅における褥瘡管理
〜訪問看護師と伴走するWOC同行訪問の実際〜

2021年4月16日(金)
18:30〜19:30

▶お申し込みはこちら

◆講師:
クローバースマイル訪問看護ステーション
訪問看護師 
 二木 由美子 さん

医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック
皮膚・排泄ケア認定看護師
 野口 祥子

当日の流れ
1.症例紹介
2.WOC同行訪問の実際
3.質疑応答

訪問看護師の皆さんは日常的に「このケアで良いのだろうか?」と思い悩むことが多いのではないでしょうか。
なかなか改善しない褥瘡について、WOCナースにご相談いただくことで、どんな効果があるのかを症例を通してお伝えしたいと思います。

*WEBオンライン地域勉強会には事前申し込みが必要です
 WEBオンラインの進め方に不安がある方は、当院の職員からできる限りのサポートをさせていただきます
 ぜひこの機会にご参加ください。
*今回のご参加者は看護師、医師、ケアマネジャー、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、在宅医療・介護連携担当者の方に限らせていただきます

▶お申し込みはこちら

【お問い合わせ】
医療法人社団 双愛会 ファミリークリニック ( 蒲田 品川 多摩川 ) 事務局長 清水 雄司
電話番号:03-5480-1810 y.shimizu@twinheartmedical.com

2021.02.19

~排便コントロールについて~月刊*ファミクリWOCかわら版_vol.4

皮膚・排泄ケア認定看護師の野口です。

今年のバレンタインデーは日曜日ということで、自分用にチョコを買って、まったりされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。毎日奔走して頑張っているのですから、自分自身にちょっとしたご褒美も必要ですよね。今回はコンチネンス(排便)についてお話します。

訪問看護の依頼に「排便コントロール」が上位にあります。看護師による排便ケアは、便秘や下痢の困りごとを解決しようとする問題志向型です。大切なのは本人が排便をコントロールできる状態です。「明日はデイサービスだから、今日出そうか。」といった自己決定を支えるよう、働きかけることが重要です。


腸内環境を良くする食事


腹部マッサージの方法


排便時の姿勢


世界共通のブリストルスケールを使って、排便日誌をつけてみましょう。目指すは3・4・5の便です
BBS(Buristolstool)

便の量は「片手一杯、両手一杯」という記録が多いのではないでしょうか。手の大きさは人それぞれですので、施設基準として粘土で疑似便を使って写真便の量は「片手一杯、両手一杯」という記録が多いのではないでしょうか。手の大きさは人それぞれですので、施設基準として粘土で疑似便を使って写真で表すのも良いでしょう。

次回は創傷の巻です!お楽しみに。
WOC分野のご相談を受け付けています。ファミクリへお気軽にお問い合わせください^ ^

お電話の他、ファミクリWOC相談フォームからもお問い合わせいただけます。

医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
野口祥子(のぐちやすこ)
皮膚・排泄ケア認定看護師
ロゴ

2021.01.22

~ストーマについて~月刊*ファミクリWOCかわら版_vol.3

新年を迎え、本格的な寒波が身に染みる今日この頃、皆様いかがお過ごしですか?
寒さはストレスになりますので、帰宅後はゆっくりと湯舟につかって温まりましょう。
今回はストーマについてお話します。​

ストーマとは、腸や尿管を使ってつくる便や尿の出口です。ストーマにはギリシャ語で口という意味があります。ストーマの形によっておちょぼ口だったり、たらこのような口だったり、一人ひとり個性があります。

消化管ストーマの種類

消化管ストーマで使用される腸の部位と便の形状​

消火器ストーマには結腸ストーマと小腸ストーマがあり、出口の孔が1つの単孔式と孔が2つの双孔式があります。特に双孔式では口側がどこにあるのかが重要です。

単孔式

双孔式​


図)松浦信子・山田洋子著 快適!ストーマ生活P9.12.13 より引用​

ストーマの名称
普段からのストーマの記録に「ストーマ周囲皮膚障害なし」という記載を目にします。
それでは皮膚障害がある場合はストーマ周囲のどの部分に障害があると表示しますか?
以下を参考に記録や相談ができるといいですね。
例えば、ストーマ粘膜から1cm以内は「ストーマ近接部」といいます。この部分に面板が密着していないと排泄物の漏れに繋がり、発赤やびらんが起こりやすいため、一番に覚えて頂きたい名称です。


物事を相手に伝える場合、ストーマに限らず共通言語が必須であることがよくわかりますね。
次回はコンチネンスの巻です。お楽しみに!!

日常的に困っている皮膚・排泄ケア分野のご相談をファミクリ宛にお気軽にどうぞ!お電話の他、ファミクリWOC相談フォームからもお問い合わせいただけます。

医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
皮膚・排泄ケア認定看護師
野口祥子(のぐちやすこ)

ロゴ

 

2020.12.08

~褥瘡について~月刊*ファミクリWOCかわら版_vol.2

皮膚・排泄ケア認定看護師の野口です。

12月を迎え、寒さと慌ただしさが増してきた今日このごろ、皆様いかがお過ごしですか?
寒冷においては、褥瘡が増悪する傾向にあります。
今回は在宅で発生する褥瘡についてお話させていただきます。

訪問時、こんな場面に遭遇しませんか?


Aのような急性期褥瘡は、発生から 1~3週間のものをいいます。
「発赤だから d1」と思い込み、実際は深部まで達していたという DTIの可能性もあります。Aのような急性期の褥瘡を発見した時は、発生原因をアセスメントし、それを取り除くことが必要です。褥瘡の原因としては、図のような個体要因もありますが、少しのエッセンスでそれを軽減することが重要です。


次回はストーマの巻です。日常的に困っている皮膚・排泄ケア分野のご相談をお気軽にどうぞ!
お電話の他、ファミクリWOC相談フォームからもお問い合わせいただけます。

医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
野口祥子(のぐちやすこ)
ロゴ

 

2020.11.09

月刊*ファミクリWOCかわら版_vol.1

 
 はじめまして、2020年10月から医療法人社団 双愛会 ファミリークリニック( 蒲田 品川 多摩川)に入社しました、皮膚・排泄ケア認定看護師の 野口祥子 と申します。

 皮膚・排泄ケア認定看護師とは通称WOC(ウォック)と言います。その意味は、W→Wound(ウンド)創傷、O→Ostmy(オストミー)ストーマ、C→continennce(コンチネンス)失禁です。

 ですから、褥瘡をはじめ、スキン−テアなどの創傷、がんの自壊創、糖尿病性足潰瘍、瘻孔、ストーマ(人工肛門、人工膀胱)からの排泄物の漏れ、ストーマ周囲の皮膚障害、ストーマ装具の検討、下痢・便秘における排便コントロール、おむつかぶれ等の困りごとをご相談いただければ、利用者様やご家族の暮らしを第一に考慮したケア方法を一緒に検討し、改善を目指して活動します。

まずはお気軽にファミクリWOC相談フォームからお問い合わせをいただければ幸いです。

どうぞよろしくおねがいいたします。

医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
野口祥子(のぐちやすこ)

ロゴ           

2020.03.11

『在宅でのフィジカルアセスメント』研修報告

こんにちは看護師の木本です。
先日、『在宅でのフィジカルアセスメント』をテーマに東京都ナースプラザの研修に参加してきました。

 フィジカルアセスメントとは、「急変を予測し見極めて、早期治療に繋げること」です。とくに在宅では、訪問看護師の適切なフィジカルアセスメントによって、『入院を回避する』ということが非常に重要になってきます。

 私たち看護師は訪問すると必ず、体温・血圧・脈・酸素を測定し、肺やお腹を聴診します。足を触ったり、皮膚状態を観察したり、患者様やご家族から最近のご様子を確認します。五感をフル活用して様々な情報を収集し、健康状態を把握しなければなりません。しかし、正しい方法や知識がなければ、適切な判断ができずに、重症や急変のサインを見逃すことにもなりかねません。

 今回の研修では、呼吸器系と消化器系に焦点を当てて、演習やグループワークを通してより理解を深めることができました。とくにグループワークでは、文章の中から患者様の健康状態を予測しどんな対応をするか、といった非常に実践的な内容で、実際に自分が訪問している患者様のことを想像しながら考察することができました。

 患者様やご家族が自宅で不安なく生活できるように、一番身近な医療者である看護師として、正しい方法と知識を用いて今後も訪問看護を行っていきたいと思います。

看護師 木本

 

2020.02.27

『在宅でのフィジカルアセスメント』東京都ナースプラザ研修

 こんにちは、看護師の町田です。
『在宅でのフィジカルアセスメント』の研修を受けてきましたのでご紹介いたします。

 フィジカルアセスメントとは問診で主観的情報を明らかにして、視診、聴診、触診、打診、嗅診で客観的情報を得た後、それらを医学的知識をもとに分析・解釈し、総合的判断を行うことを示します。

 在宅療養者の特徴としては、複数の疾患を併せ持ち、それに伴う苦痛症状を持っているにも関わらず、病院受診が困難なことが挙げられます。そして、安心して苦痛なく家で暮らしたいという思いを持っている方が大多数です。

 一方、在宅療養の環境としては、病院と異なり医師が常駐していないことや、必要な検査をすぐに受けることが出来ないといった特徴があります。

 ここで重要になってくるのが、私達のような訪問看護師の存在です。在宅療養者にとって一番身近な医療者が訪問看護師ではないでしょうか。

 今回の研修では
・フィジカルアセスメントとは何か?
・どのような視点を持つことが大切なのか?
・どのようなことに注意が必要なのか?
・どのような思考過程で情報を整理したらよいのか?
を改めて考えることが出来ました。

 また演習においては、シュミレーターを使用して異常な呼吸音の聞き分けを行ったり、参加同士でお互いに聴診や打診を行うことでより実践に近い状況での演習を行うことが出来ました。

 最も身近な医療者が的確なフィジカルアセスメントを行うことで、状態変化をいち早くキャッチすることや、急変を予測して早期発見・対応することが可能となり、その結果、入院の可能性を減らして在宅療養を継続できることで、QOLの向上に繋がると感じました。

 まずは当院で介入している患者さんのQOLを向上すべく、日々の訪問において常に意識して行こうと思います。

看護師 町田

2020.02.07

『がん患者の看護ー疼痛管理を主としてー』東京都ナースプラザ研修に参加しました

こんにちは、看護師の木本です。

先日、『がん患者の看護ー疼痛管理を主としてー』をテーマに東京都ナースプラザの研修に参加してきました。

がんによる疼痛は、人それぞれ痛みの部位や程度も異なります。
医療者として、患者様の感じる疼痛を適切に捉え、必要なときに正しい疼痛管理ができるように支援することが大切だと学びました。

患者様によっては、「ご家族や周りの人達に心配をかけたくないから、痛みを我慢する」「薬を使うことで慣れてしまうのが嫌だから、できるだけ薬は使いたくない」と仰る方がいます。

しかし、
・痛みは長時間続くことで身体に記憶されてしまう
・繰り返し痛みが加わることで、次第に痛みの感じ方が強くなる
・痛みの悪循環が起こる

医療現場で使われる薬や麻薬には、依存性がないことが証明されています。
辛い痛みを我慢して、耐えられないときに痛み止めを使っても効果はありません。痛みのない状態ができる限り長く続くように、適切なタイミングで「予防的に使用すること」がとても大切です。

そして、薬を使うことでの痛みと副作用のバランスを、患者様と医療者が一緒に共有していくことが大切だと感じました。医療者として、薬物に対する正しい知識を身につけ、患者様の体験している痛みを理解・把握しながら訪問看護をしていきたいと思いました。

看護師 木本

2020.02.03

退院前カンファレンスについて

こんにちは、看護師の神林です。
本日は退院前カンファレンスについて記載します。

退院し在宅療養に当たり、一定の医療介入が必要な場合、当院では退院前カンファレンスの開催を病院に依頼しています。病院からの診療情報提供書で一定の状況は把握できますが、治療方針や療養上の注意点について、本人家族を含め、多職種と共有できるためチームとして支援の方向性が明確なるほか、在宅サービスの活用・調整がスムーズになります。また患者・家族の方とも面識ができ、医療・介護従事者の「顔の見える関係」の構築の一助になります。

厚生労働省も退院前カンファレンスを行うことを推奨しており、切れ目のない医療・介護を提供についての重要性を説いています。

【保険報酬にも重要性が表れており…。】
訪問看護基本療養費(Ⅰ):¥5,550(週3日まで;1日につき)〜¥6,550(週4日以降;1日につき)※1回訪問看護にかかる費用
退院時共同指導加算(退院前カンファレンスに出席し、在宅で継続する注意点に対し本人家族に指導することで発生する費用):¥8,000

1回訪問看護でお宅に訪問するよりも退院前カンファレンスに出席するほうが報酬が高く設定されています。

以下のような患者様は退院前カンファレンスを行ってほしいです。
・訪問看護・訪問診療が必要な患者様
・看取りの可能性のある患者様
・ADL・ASDLが低下し、療養環境の再構築が必要な患者様
・独居・老老介護など社会的な問題を抱えている患者様

実際の経験談として、退院前カンファレンスをしない時とする時では、その後の介入に影響がでると感じます。患者様に安心して在宅療養のお手伝いができるようカンファレンスの開催は今後も病院に依頼していきたいと思います。

看護師 神林

2020.01.24

『独居で在宅看取りの患者様』のデスカンファレンスを行いました

こんにちは、看護師の神林です。

先日大田区の某病院で『独居で在宅看取りの患者様(A氏)』のデスカンファレンスを行いました。
「デスカンファレンス」とは亡くなった患者様のケアを振り返り、今後のケアの質を高めることを目的としています。

担当の佐々木看護師と田川理学療法士が症例を振り返り発表を行いました。

今回の症例は御本人の思いを汲み取り静かな最期を迎えられた、ある意味で成功体験と言えます。
定期的に多職種カンファレンスを開き、本人の意向を確認しつつ、自宅で過ごす上での必要な要素を検討していきました。

〈検討項目〉
・療養を進める上で今後ADLが低下することを予測し、立位・歩行バランス能力の維持・向上
・自宅環境に合わせ予測的に福祉用具を導入
・痛みや呼吸困難が強くなってしまったタイミングでの疼痛コントロール

〈結果〉
・本人が楽しみにしていたお風呂に入ることを臨死期間際まで行うことができました。

また本人の在宅環境の好要因として大家さんの存在がとても大きく感じました。
当該患者様の家はいわゆる借家のアパートで大家さんが『最期までここで暮らして構わない』と快く受け入れて下さいました。
もし、大家さんが自宅で亡くなることを躊躇された場合、本人は動揺し「迷惑がかかるなら自宅で最期を」と決められなかったかもしれません。

今後日本は高齢多死社会を迎え、2040年には65才以上の独居は全体の24.5%:890万人に及ぶことが予測されています。
また同年は2015年と比べ36万人死亡者数が増加すると推計され、医療機関以外における死亡も増加する見込みで「自宅での最期を迎える」ニーズも必要性も高まることが考えられます。

患者様御本人が亡くなってしまうことは悲しいことですが、どんな要因が自宅で過ごせるポイントなのか、経験の積み重ねを今後も行っていきたいと思います。

看護師
神林 顕

1 2 3 4 5 6