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2021.03.09

〜フレイルと運動について〜在宅リハビリテーションセンター

前回までフレイル(虚弱状態)を 予防・早期発見するチェックシートの活用 と、 栄養の重要性 についてお話しました。

今回はご自宅で気軽にできる運動と組み合わせたフレイル予防・改善についてのお話です。

高齢者におこりやすいフレイルは予防することができると言われており、フレイルになったとしても戻ることが可能とも言われています。


フレイル予防は、筋肉や骨をつくるためのタンパク質を中心としたバランスのよい栄養を食事から摂取することと、軽い運動から始めて適度な運動を行って筋肉量を減少させないことが重要です。


そもそも、筋肉量は20歳ごろをピークに減っていき、80歳代では20歳代の60%に減少すると言われています。


しかし、高齢者であっても適切な運動を行うと、筋力低下に対しては筋力が維持改善されることがわかっています。


運動はお持ちの疾患や身体能力に合ったものから始めることが大切です。
おもな運動として

 1,関節や筋肉を柔らかくするストレッチ
 2,筋力トレーニング
 3,歩行などの有酸素運動(時間をかけて行う低負荷の運動)
 4,バランストレーニング

ベッドの上で手足のストレッチや運動を行うことから始まり、椅子に座っての運動、立ち上がっての運動、バランスをとる運動、屋外での長めの歩行、などと少しずつ強度を増やし、無理なく安全に楽しく、継続して行うことが重要です。

一般的な高齢者においては一回30分から40分程度の運動を週2回程度行うとよいとされています。ただし、今まで運動習慣のなかった方や、コロナ自粛によりフレイルになっていらっしゃる方は、1日10分程度の運動を2〜3回にわけて行うことから始めてみましょう。

注意点として、筋力が不十分な状態で、いきなり立ち上がったり、無理に歩行しようとすると転倒や骨折を起こす危険があります。
(運動をはじめる前にはかかりつけ医への相談するとよいでしょう)


運動は食事とセットで行う必要があります。低栄養状態で運動を行っても筋肉がつかないどころか、低栄養状態を助長してしまいます。筋肉をつけるために必要な良質なタンパク質を含むバランス良い食事が必要です。

フレイルの進行を予防するためには、フレイルの悪循環(フレイルサイクル)に乗らないことが予防の第一歩となります。


当院リハビリテーション専門医の診療では、このフレイルサイクルのどこに問題があるかを評価し問題点を抽出し、介入方法などをご提案します。

フレイルがご不安な方、食事量の判断やどんな運動をしていいのかわからない、といったお悩みの場合は、ぜひリハビリ専門医のリハビリ診療にてご相談ください。

お問合せ先
双愛会 ファミリークリニック
リハビリテーションセンター
原田 俊
電話番号:03-5480-1810
reha@twinheartmedical.com

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