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2022.06.15

~IADの機序について~月刊*ファミクリWOCかわら版6月号_vol.20

WOC(ウォック)とは、褥瘡をはじめあらゆる創傷とストーマ、失禁分野について専門性の高い看護を実践できる看護師の通称です

2022年6月(Vol.20)

東京も梅雨入りしましたね。草花は雨に濡れてもきれいだと感じることがありますが、自転車で移動する私たちにとってはカッパ着脱に時間がかかり、うっとおしくなりますね(´;ω;`)  今回はIADの機序についてお話します!

IAD(失禁関連皮膚炎)は同時多発的皮膚障害かも

失禁によって排せつ物が皮膚に長時間付着すると尿や便の水分によって角質細胞が膨潤し、皮膚の浸軟が起こります。浸軟した皮膚に尿や便が浸透することで刺激を受けた角化細胞は各種サイトカインを放出し、炎症反応を引き起こします。そこで皮膚の炎症として、発赤、びらん、潰瘍の症状が現れるのです。
これをIAD(Inconttinence-AssociatedDermatitis:失禁関連皮膚炎)と言います。
”単なるおむつかぶれでしょ?”と言っていたのはひと昔前で、IADの研究で様々なことがわかってきました。
排せつ物の付着によって皮膚の発赤が見られた時にはすでに消化酵素や細菌が皮膚真皮に侵入、損傷が起きていることが動物実験で確認されたのです。

この写真の状態のように発赤であっても図1のように皮膚の表面と内側の2重に傷害を受けているため、外観から観る以上に組織損傷が進んでいるのです。

(図1)


IAD(失禁関連皮膚炎)とは?ベストプラクティスを活用しよう!|コラム|花王プロフェッショナル 業務改善ナビ【介護施設】 (kao.com)より引用

発赤の時点ではもう遅いってこと?
予防が大事なのね!
予防するにはどうしたらいいのかな?

IADのケアについては、次回お話ししますね!

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医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
野口祥子(のぐちやすこ)
皮膚・排泄ケア認定看護師
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