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2023.07.03

~ドライスキンとかゆみのケア~月刊*ファミクリWOCかわら版7月号_vol.33

WOC(ウォック)とは、褥瘡をはじめあらゆる創傷とストーマ、失禁分野について、専門性の高い看護を実践できる看護師の通称です

2023年7月(Vol.33)

 梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、不快指数が高めですが、好きな香りの汗拭きシートを持ち歩くとこまめに拭けて気分もすっきりしておススメですよ~ 😊 

今回は、低湿度(乾燥)と加齢に伴う皮膚の変化がドライスキンを招き、皮脂欠乏性湿疹になっていたAさん(80歳)のかゆみのケアについてお話しします!

◎かゆみの機序とケア

高齢者のかゆみの大半は皮脂欠乏症(ドライスキン)から起こり、ドライスキンでは「かゆみを感じる知覚神経線維」が表皮の角質層のすぐ下にまで伸びるため、些細な刺激にも敏感に反応してかゆみを感じやすくなります。

かゆみを感じ、掻破すると皮疹が悪化し、更にかゆみが強くなるという悪循環となるため、湿疹になる前に皮脂膜や角質細胞を人工的に補う必要があります

◎Aさんのかゆみのケア

Aさんのかゆみのケアは原因である低湿度(乾燥)と皮脂欠乏性湿疹に対して行うのが正しいです。

①濡れたタオルを干したり、加湿器を使用し室内の湿度を40〜60%に保つ
②高温浴や長湯をしない、ナイロンタオルや化学繊維の衣類での 摩擦をさける
③湿疹以外の皮膚には保湿剤の使用を習慣化する
④湿疹にはエキザルベやアズノール、ステロイド外用剤を塗布する
⑤自宅に薬剤がない場合:担当医へステロイド外用剤等の提案を行う

原因(乾燥や皮脂欠乏性湿疹)に対して正しく対処することが必要になってくるんですね!

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医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
皮膚・排泄ケア認定看護師   野口祥子(のぐちやすこ)